※本稿は、霜田明寛『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)の第1部「努力の16人――10 大野智」の一部を再編集したものです。

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アイドルは夢じゃなかった

――アイドルになることが夢だったのですか?

「いや、全然。ジャニーズって歌って踊って、何だか大変そうだと思ってたから(笑)(※1)

2010年の時点でこんな受け答えをしている大野智。小学3年生の時から絵を描くのが好きで、本当になりたかった職業はイラストレーター。自分の意志で入ってきた人もそうでない人もいるジャニーズの中でも、特に大野は「なんでこんなところに……」の感覚を強くもっていた人です。

しかし、ジャニーズアイドルとしての成功は言わずもがな、自分のやりたいことを実現してきた人でもあります。

自分のやりたいことと、別の仕事についてしまった時どうするのか?

流されるまま仕事についてしまった場合、そのまま流されるべきなのか?

流されがちだった状態から、与えられた仕事と自分のやりたいことの両方で成果を出した大野の人生にヒントを見出します。まずは簡単にその人生を振り返ってみましょう。