乗らない車で、駐車場代が稼げる

モノやサービス、特に、使われていない遊休資産を、インターネットを介して個人間で共有(シェア)するシェアリングエコノミーに注目が集まっている。

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使わなくなった洋服など「モノ」のシェア、空き部屋や駐車場など「空間」のシェア、自動車や自転車など「移動」のシェア、家事や育児、知識提供など「スキル」のシェア、個人から資金を調達するクラウドファンディングなど「お金」のシェアと、大きく5つに分類される。

サービスやモノを安く得られ、提供側も手軽に副収入が得られるため人気を集めていることに加え、地方の課題解決の期待もかかる。少子高齢化で働き手や税収が減り、公的サービスの維持が困難になっている自治体が、住民同士で助け合うための仕組みとして、シェアリングエコノミーを活用しようとしているのだ。買い物や通院の足がない高齢者が、車を持つ人に相乗りさせてもらうライドシェアなど、将来的に期待が高まる。

拡大の背景には、スマートフォン(スマホ)やSNSの普及による「取引コストの低下」がある。スマホがあれば相手に位置情報や写真を送ることができる。個人間の取引が、信頼性をある程度担保しながら、簡単かつ迅速にできるようになったのだ。