海外は日本よりも「露骨な」学歴社会

海外はどうなのかというと、実は海外のほうがはるかに学歴社会だったりします。

海外で働きたいと思っても、そもそも大卒でないとビザが降りないなんてことはザラ。結局、どの国もできるだけ優秀な人材に自国で働いてもらって自国経済を強くしたいと思っているわけで、判断基準のひとつが「学士(=大卒資格)」なのです。

またアメリカでもフランスでも会社で管理職として出世したいなら、大学院を出ていることが大前提。

上司に忠誠を尽くし、上司を出世させれば自分も出世できる日本の会社とは大違いです。

欧米の会社では、高卒者がホワイトカラーになることはそもそも無理ゲーに近いですし、学士の資格者ですら、基本的に一般職に就くことしかできません。

日本のような「たたき上げ」の制度もないので、出世して高給取りになりたいなら一度会社を出て大学院に入るか、自分で会社をおこすしかありません。

奨学金を借りてでもFラン大学に行くべき理由

日本では高校卒業後の進路として専門学校という選択肢もあります。「名前を書けば受かるFラン大学に行って遊びまくるより、専門学校で2年間、ひとつのことをみっちり学んだほうが将来の役立つのではないか」という考え方もあるでしょう。

でも僕に言わせれば、専門学校に行くのもいいですが、奨学金を借りてでもFラン大学に行くほうがもっと役立つと感じます。

理由は2つ。

ひとつは先ほど言ったように「大卒」資格のほうが就職の選択肢が広がるからです。

専門学校はたしかに高等教育機関のひとつではありますが、アメリカだと「Vocational School」。「職業訓練校」くらいの意味です。

もうひとつは、日本の専門学校は即戦力育成を前提にしているので、学ぶことは基本的に実務に近いことです。だとすれば18歳から現場で見習いとして働けば、たとえ給与は安くても、勉強ができてお金ももらえて「一石二鳥」です。

仕事に余裕が出てきたら、通信制の大学などで学士を取る選択肢もありでしょう。

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