中年にも効果があった支援方法
不登校・ひきこもりの子どもを立ち直らせるためには、次の3つのステップで支援をすることが有効です(参考記事「見守るだけでは子どもの“社会復帰”はムリ…『学校に行かない子』『自宅に引きこもる子』が日本中に増えたワケ」)。
ステップ2 自律して自信をつける
ステップ3 社会貢献をする
私が設立した高卒支援会、不登校・引きこもり予防協会では、上記の3ステップで、中高生から20代前半くらいまでを対象に指導してきました。
ただ、ここにきて、この方法がもっと上の世代でも有効であることがわかってきました。30代や40代のひきこもりの子どもを持つ親から相談があり、何件か指導したところ、ひきこもりが解決できたのです。
詳細はお伝えできないので残念ですが、30代、40代ともに、ひきこもりは男性でした。ご両親は60代と70代です。
私は27歳までしか指導した経験がありませんでしたから、効果があるか保証はできないと伝えました。ただ、私の本を読んで、どうしても相談に乗ってほしいという切羽詰まった願いを受け、相談にのることになりました。
「アルバイトでもいい」親の切実な願い
いずれのケースも、自室にとじこもり、昼夜逆転し、家族とのコミュニケーションがほとんどとれていない状況でした。
ご両親たちの願いは、
「子どもがアルバイトでもいいので、ごく普通に働いて、自立した社会生活ができるようになってほしい。普通に親子として理解し合い、助け合い、お互いにコミュニケーションがとれる状態になりたい」
ということでした。
私には39年の経験があるので、ひきこもっている人の性格や態度、成育歴なども考慮したうえで、どのくらいのタイミングでどんな行動に出たらよいか、わかります。3つのステップの順番は同じですが、一人一人によって細部の対応は違ってきます。
それでも、基本は同じです。