大谷翔平が何年ぶりかにコンビニへ入った理由

――相変わらず素っ気ないですね(笑)。

「キャッチャーのサインのことも訊きましたよ。ピッチコムを使えないなら指でサインを出すんですかとか、その場合のパターンはチームとして決まっているんですかとか、そういう話をしました」

――確かに、もし宮崎に大谷さんが来たら大変なことになっていたんじゃないかという想像はつきますが、いつも悠々と暮らしている感じの大谷さん自身は、凄まじい騒ぎになっている今の日本の状況をどのくらい実感しているんでしょうか。

「そんなの、たぶん全然、わかんないですね。僕、アメリカでも日本でも外へ出ないんで(笑)。別に、普通に生きてますよ。普通に店にも入るし……あ、でも今回のオフ、日本へ帰って何年ぶりだろうな、何年ぶりかにコンビニへ入ったんですよ。トイレに行きたすぎて、我慢できなくて。何かの仕事の帰りだったかな。

トイレに行きたいなと思って、でも田舎で何にもなくて。トイレを借りるしかないなって思って、何かを買うついでにコンビニに寄ったら、すごく懐かしかったんです。まるで実家に帰ったみたいな感じがして……」

「コンビニってワクワクするじゃないですか」

――そういうときは、今もサングラスとかはしないんですよね。

「しないですよ、そんなの、しない。あのときは何を着ていたかな……私服でしたけど、CMの撮影だったから、ああ、あれか。普通の感じでしたね。田舎のコンビニで、店の中にお客さんが誰もいなかったので、ちょっとコンビニを満喫しちゃいました。あの懐かしい実家感って、何なんですかね。すごく嬉しくて、ワクワクしました。コンビニってワクワクするじゃないですか」

――ワクワクするんだ(笑)。

「しますね。あの小っちゃい中に何でもあるっていうのがいいじゃないですか。あのときは何を買ったのか、忘れちゃいましたけど、そんなことよりもコンビニの雰囲気に何年ぶりかに浸れたことが嬉しかったんです。アメリカにもガソリンスタンドの横にコンビニのようなものはあって、たまに入ったりしますけど、ワクワクする感じなんて、全然、ありませんからね」

――やっぱり日本では何となく入りにくくなっている感じがあるんですか。

「コンビニにですか? いや、入りにくくはないですよ。用がないから行かないというだけのことです。日本ではそもそも外に出ないし、出るとしても家から焼肉屋まではタクシーに乗るか、(通訳の水原)一平さんの車で行くかでしょう。帰りもコンビニに寄ってわざわざ緊急に買うようなものもないし……日本ではもう5年くらい、そういう生活だったので、コンビニに行く機会がなかったんです。でも、今回はどうしてもトイレを我慢できなくなって、そうしたらそこにコンビニがあった(笑)」

「エンゼルスでの6年間を忘れることはない」名門・ドジャースで大活躍の大谷翔平が、移籍直後に語っていた“古巣への率直な思い”〉へ続く

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