配当株投資で活用する「成長投資枠」の4つの注目ポイント
ここからは配当株投資で活用する「成長投資枠」にフォーカスして、その特徴をお伝えします。
新NISAの成長投資枠には、次のような4つのメリットがあります(図2参照)。
【メリット①】1年間に使える非課税投資枠は240万円
成長投資枠を使って株を買う場合には、非課税となる上限が年間240万円までと決まっています。
これは1年を通して株を購入した金額の累計となります。
旧制度の一般NISAの年間非課税枠は120万円でしたから、年間の限度額が2倍に引き上げられて使い勝手が良くなりました。
【メリット②】生涯で使える非課税投資枠は1200万円
新NISAを活用できる期間は恒久化されましたが、無制限に非課税投資枠が使えるわけではなく、生涯で使える上限額が1200万円と設定されています。
旧制度の一般NISAの上限600万円から、2倍に引き上げられました。
これは「生涯投資枠」と呼ばれるもので、非課税投資枠と同じく、株を購入した金額の累計でカウントされます。
資金的に余裕のある人は、この1200万円の生涯投資枠を最短5年で使い切ってしまう可能性もありますが(生涯投資枠1200万円÷年間非課税枠240万円=5年間)、多くの人にとっては余裕のある上限ではないでしょうか。
1200万円の生涯投資枠を使い切っても、株を保有している企業が配当金を出し続けてくれる限り、その恩恵を非課税のまま無期限で受け取ることができます。
自分のライフスタイルやニーズに合わせた投資が可能に
【メリット③】生涯の非課税投資枠は再利用が可能
旧制度では、NISA口座で保有する株を売却すると、非課税投資枠の再利用ができませんでしたが、新NISAでは売却して空いた分の枠が翌年以降には復活して、再び新NISAを活用することができます。
子供の教育費や住宅購入などで、まとまったお金が必要になったときには、一部を売却してその資金にあて、余裕ができたら再び新NISAを使って投資を再開することができます。
自分のライフプランに合わせて、柔軟な活用が可能になりました。
【メリット④】「成長投資枠」と「つみたて投資枠」との併用が可能
旧制度では、一般NISAとつみたてNISAを同じ年に一緒に利用することは不可でしたが、新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠の両方の枠を同時並行で併用することができます。
資金的に余裕があり、成長投資枠の利用が年間非課税投資額の240万円を超えそうな場合には、検討する価値があります。
大きくバージョンアップしたことで、新NISAは資産形成に役立つ強力な「武器」になったと考えています。
自分のライフスタイルやニーズに合わせた投資が可能になったことも、見逃せない変更点といえます。