ゆとり世代の個性を生かそう

ゆとり教育の功罪については、今も各方面でさまざまな議論がされています。人生の充実について考える人が増えたのを社会の成熟と見る意見がある一方、ビジネスの現場では「仕事に対してガッツのない若者が増えた」「自ら動こうとしないから、物足りない」といった否定的な評価も聞かれます。

しかし、世相や教育の影響は傾向として見られるだけで、絶対的なものではありません。あなたの会社のゆとり世代にも、強いリーダーシップを発揮して仲間をグイグイ引っ張る人物はいるはずです。実際ゆとり世代は、他の世代より個性が多様な印象もあります。

個々の性格を見極めて抜擢し、機会を与え才能を伸ばすのも上司たる者の大事な役割です。これぞと見込んだ若手には、ゆとりの殻を打ち破る手助けをしてあげてほしいと思います。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年5月17日号)の一部を再編集したものです。

(構成=渡辺一朗 撮影=宇佐美雅浩 イラストレーション=竹松勇二)
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