手数料が高い=良い投資信託とは限らない

【後藤】一つ選ぶなら全世界株を持っておくべきとおっしゃいましたが、残りを現金で持っておくというのはどういうことでしょうか。

【宇根】株にオールベットも良くないので、債券の代わりに現金で持っておくようなイメージです。

【後藤】この際も手数料には気をつけたいところです。

後藤達也『教養としての日本経済 新時代のお金のルール』(徳間書店)

【宇根】そうですね。最近は手数料も加味した上で本当に良心的な投信が、ネットなどの投資信託人気ランキングの上位に載っていますので、その潮流に乗って構わないのかなと思います。

【後藤】買う時に支払う販売手数料や、年々かかる信託報酬などに注目すると良さそうですね。優秀なファンドだから手数料が多めにかかる場合もあるかもしれませんが、手数料が多いからといって必ずしもパフォーマンスがいいというわけではないんですよね。一方でコストは明確に差が出てくるものなので、判断する際にコストの低さを意識するのは大事かなと思います。

【宇根】アクティブ投資になるとまた話は変わりますが、パッシブ投資に関しては低コストでやることが一番大事かなと思いますね。

関連記事
【第1回】日本経済のあらゆる問題が「日銀のせい」にされていた…「2%の物価上昇」という無茶な目標が決まった背景
新NISAで「オルカン」「S&P500」だけを買うのはおすすめできない…リスク回避で組み込むべき投資先
新NISAで「長期・分散・積立」は本当に正解なのか…富裕層が「口座開設すらしていない」と漏らすリアルな理由
元年収300万円から資産5000万円を築いた30代女性が「資産形成期はこれ一択」という投資先
新NISAブームに踊らされると痛い目に遭う…「元本割れリスクを負わずに増やしたい」人にプロが勧める金融商品