(2)“レンタカー落ち”は避けるべきか

「中古車選びの定石ですが、ワンオーナーで事故歴なしの車がいいでしょう。ワンオーナー車とは前の持ち主が一人だけの中古車のことで、変な癖がついておらず、運転がしやすい。

中古車の中にはレンタカーだった車もありますが、レンタカーのように乗り手が複数いるとブレーキやアクセルの踏み方がまちまちなため、運転がしにくい車両になってしまいます。レンタカーは法定点検を半年ごとに行うよう定められているため、普通車より手入れが行き届いているというメリットがありますが、利用のたびに洗車するため、洗車傷が多いことも。

過去の利用者が多い車は比較的安価で売られているため、購入のハードルが下がりがちですが、慎重に選んだ方がいいでしょう」

自動車公正取引協議会の決まりに基づき、中古車販売時には必ず使用歴に「レンタカー」「レンタアップ」などと表示することが義務づけられている。プライスボードに詳細な記載が見当たらない場合は販売員に聞くなどして、必ずチェックしたいところだ。

(3)一見分からない、水没車の見抜き方

中古車を買っても故障が相次ぎ、修理していくうちに何倍も費用がかかってしまったとなれば本末転倒だ。そのような故障しやすい車を見抜く方法を呉尾氏はこう語る。

「古い年式はやはり壊れやすいですから、よほどのこだわりがなければ、5年落ちくらいで探すのがベターでしょうね。また、最近はゲリラ豪雨や台風などによって発生した水没車が、市場に出されていることも少なくありません。

一見すると判断はつきませんが、よく見るとトランクルームのスペアタイヤが収納されているスペースや工具入れの部分がサビていたりします。水没車は乗っているうちに電装系などに不具合が生じることもあり、故障しやすいため、避けた方がいいでしょう」