(4)走行距離が短い車に要注意

また、他にも中古車選びにおいての注意点を呉尾氏はこう語る。

「年式の割に走行距離が短い車も要注意です。それは査定時に有利になるよう、メーターが改ざんされているケースが考えられます。もちろん、この行為は違法ですが……。一方、本当に走らせずに放置されていたケースもあります。車は走らせないと、エンジンオイルなどが劣化してきますから、故障リスクが高まっています。

また、近距離走行がメインだった車も、エンジンに負担がかかっている場合があり、バッテリーの劣化も進んでいるでしょう。本体の購入価格よりも後々の修理費用のほうが高くなっては、安く買った意味がなくなってしまいます。実際に試乗して、エンジンの噴き上がり具合などを確かめてください」

(5)「もう少し安くなります」と言われても…

一方、自動車販売の際は、よくわからないオプションや保険などをすすめられるケースも多い。中古車販売の現場でも、こうしたスタッフの売り文句には注意が必要だという。

「中古車を購入する際は、現在乗っている車を下取りに出す人も多いと思います。お店や店員によっては、『購入価格は、下取り価格で調整しますから、もう少し安くなります』と言われることもありますが、それもリスクが高い。下取り価格との差額を考えれば安くなりますよ、という意味なのですが、下取り車の再査定の際に『ちゃんと見たら、こことここがマイナスポイントでした』と、下取り価格が当初より値引きされるケースがあります。

また、『クーリングオフがありますから、気に入らなければ返してください』と販売スタッフに言われるケースも稀にあるそうですが、中古車は基本的にクーリングオフが効きません。そのようなお店で購入するのはやめましょう」

中古車とはいえ、自動車は安くはない買い物だ。万全を期して、安物買いの銭失いにならぬようにしたい。

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