即座にいい判断をするために必要なのが「余白」

決定を即座にするための必要条件が、余白です。即座にいい判断をするためには、自分の中に余白を持っておくこと。

それは、インスピレーションを最大限に働かせるためです。

僕たちは、日ごろ、様々な先入観や偏見に触れています。自分では影響を受けていないつもりでも、そもそもの判断をする人が、無自覚に偏ったところから物事を見ている、ということがよくあります。

特に、余白なくギチギチの状況下では、インスピレーションが正しく働くことはまずありません。思考のゲシュタルト崩壊のようなことが起こってしまって、目の前のものの本質をつかめなくなるからです。

ニュートラルになるための儀式

いいインスピレーションの源泉となるのがニュートラルさ。そのために僕がよくやるのは、ジャンプです。比喩ひゆではなくて、本物のジャンプ。

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何か判断を求められて、「今ちょっと余白が足りないかも」「他のことで頭がいっぱいだな」と思ったら、実際に、ぴょんぴょんと跳ねる。ジャンプすることで身体の軸をニュートラルな位置に戻すことができます。スポーツをする人は、身体のバランスを戻すためにジャンプしますが、それとまったく一緒。心身一体。不思議なもので、心は身体についてきます。

もう一つ、これは仕事の合間にはできないのですが、習慣として個人的におすすめなのが、お風呂でお湯に潜もぐること。「空気が読めない」という言葉もあるように、社会性や相対性は空気とともに僕たちにまとわりついています。お風呂に潜ると、身体の周辺から空気が消えて水につつまれ、余計なものが全部はがれていく、そういう実感があります。僕自身は単純にお風呂やプールが好きということもあるのですが、毎日朝晩2回、お風呂にお湯をためて頭の先まで潜っています。

お湯に潜ることで空気を遮断するというのも、自分と社会の間に余白をはさむ作業になっているのかもしれません。

名経営者といわれる人の中には、ランニングやジムでの筋トレ、サウナやトライアスロンなどを趣味にしている人も多いと聞きます。共通しているのは、目の前のことに集中し「思考をクリアにする」ということ。つまり、「無心になる」ということです。

お風呂に潜ったりジャンプしたりすることには、身体を動かすことやサウナと共通して、無心になり、余計なものを落とす効果があります。