「未来がヤバい日本」で生き抜く方法

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第7位は、各種SNSで「#世界最速で日経新聞を解説する男(セカニチ)」として活躍する南祐貴(セカニチ)氏の『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』でした。

南祐貴(セカニチ)『未来がヤバい日本でお金を稼ぐとっておきの方法』(ダイヤモンド社)

著者は、日本の未来は「ヤバい」とし、自分の手で自分の人生を切り開く必要があると説きます。

特に注目したいのは、良い転職をするための考え方です。年収は働く会社や業界によって大きく変わるもの。アップルやマイクロソフトなどといった企業で働けば、高収入が得られるだけでなく、多くの有給休暇を取ることができます。つまり、「どう働くか」よりも「どの企業で働くか」によって年収が決まるのです。

その事実を受け入れたら、自分の資産となる「キャリア」「プロ」「市場価値」の3つをコツコツと積み重ねましょう。自分の価値を安定的に提供し、その魅力を適切にアピールできるようになれば、引く手あまたの人材になれます。すぐには転職しないにしても、今日から「キャリア」「プロ」「市場価値」を積み重ねていきましょう。

転職のみならず、副業や投資など、「未来がヤバい日本」で生き抜く方法を丁寧に教えてくれる本書。「ヤバいのはわかっているけど、何から手を着けていいかわからない」と悩む方にぴったりの一冊です。

「良好な人間関係」が幸せな人生をもたらす

第8位の『グッド・ライフ』にもご注目ください。

ロバート・ウォールディンガー、マーク・シュルツ『グッド・ライフ』(辰巳出版)

幸せな人生を送るための条件がたった一つだけあるとしたら、いったい何だと思いますか? 本書は、84年にわたって、2000人を超える被験者の人生を追跡調査してきた「ハーバード成人発達研究」の結果をもとに、幸せな人生を送るための条件を教えてくれます。

本書によると、冒頭の問いの答えは「良好な人間関係」です。誰もが予想する通り、社会的成功や運動習慣、健康的な食生活も重要ですが、調査の結果を見ると、良好な人間関係はもっと明らかに、もっと絶えることなく重要性を発揮していたのです。

では、どうすれば良好な人間関係を構築・維持して、幸せな人生を送れるのでしょうか。著者のアドバイスの一つは、交流の「頻度」と「質」を確保すること。家族や友人、パートナーと、高い頻度で、良質なコミュニケーションを取るように心がけましょう。

人生100年時代を健康に、幸福に生きていきたいなら、本書がすばらしいヒントを与えてくれるでしょう。