レベルの高い男性とうまく友情を結ぶべし

林真理子『成熟スイッチ』(講談社現代新書)

経験上、男性は女性をある程度のレベルまでは叩きません。叩くどころか、庇護してくれます。叩き始めるのは、その女性が思いのほか頭角をあらわしてきたり、はっきりと自分の敵となるレベルにまで達してからです。そのいじめ方は尋常ではなく、つらいですが、頭ひとつ抜きん出るとまた違った景色が見えてくるはずです。

私は若い頃、赤塚不二夫さんが小説誌でやっていた連載で、信じられないほど下品な内容の漫画を描かれて揶揄されたことがあります。今の時代なら、即炎上するような名誉毀損レベルの描かれ方をしたのですが、泣き寝入りするしかなかった。その後飲みに行った先で偶然一緒になり、赤塚さんから「あの時はごめんね」と謝罪されました。

遅れている日本でも、男の人の中にはフェアな目を持った人も増えてきています。レベルの高い男性と、いかにうまく友情と連帯関係を結んでいけるか。これからの女性の知恵の見せどころだと思います。

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