メッセージ入りのおやつが力になった

珍しいところでは、親からの声掛けや励ましが力になったという東大生もいました。ただ、これはかなり人によります。「大丈夫」と声掛けをされてうれしい人もいれば、自分の力で何とかしたいと考えるタイプの人もいるでしょう。そういった人に「大丈夫だからね」と声掛けしすぎるのも、また考え物です。相手がどんなタイプか慎重に見極めたうえで使うと良いテクニックかもしれません。

布施川天馬『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)

また、僕の場合だと親からおやつを渡されたことも大変励ましになりました。キットカットというチョコレートバーのお菓子があるのですが、これの個包装になっているものに一つひとつ「大丈夫!」「頑張れ!」とメッセージを書いて、渡してくれたのです。

メッセージ自体がありがたかったことはさることながら、やはりおやつとしての効能も見過ごせません。受験本番は朝から夕方までの長丁場となりますが、カンニングなどさまざまな不正防止のため、多くの場合、受験日の間は、丸一日大学構内からの出入りを禁止されてしまいます。一度入ったが最後、テストが全て終わらないと大学から出てこられないなんていうことも珍しくはありません。

ですからおやつは大変心強い味方となります。長い試験時間とプレッシャーから小腹がすいてくることも多いので、これは必須です。ただし、眠くならないように、おにぎりのような重いものは避けるべきでしょう。僕のおすすめは個包装になっているキットカット。糖分が取れますし、持ち運びも便利です。僕もリラックスするために休み時間に2、3個つまんでいた思い出があります。

受験は本人だけでなく家族一丸で臨むべきイベント

それでは、実際にこれからの季節に親からできることはいったい何でしょうか? まとめると、「成績や志望校について、なるべく口出ししないようにする」「子供の様子を見て、ご飯のタイミングなどをなるべく合わせてあげるようにする」「受験日当日には、一口大のつまめる甘いお菓子をおやつに持たせてあげる」などが挙げられるでしょう。

写真=iStock.com/skodonnell
※写真はイメージです

また、その子によっては日ごろから「大丈夫!」などと声掛けしてあげることも重要かもしれません。ただし、ここであまりしつこすぎたり、成績について聞いたりしてしまうと逆効果となりかねませんから、過度な干渉は避けるべきでしょう。

12月も終わり、1月に入れば受験もいよいよ本番となります。大学に限らず、中学にせよ高校にせよ、受験とは、受験生本人のみならず、家族が一丸となって臨むべき大事なイベントの一つです。

ぜひ、受験する本人がリラックスして試験に臨めるよう、適切な環境をつくってあげてください。

筆者作成
関連記事
「勝因はコタツ」子供4人が東大医学部に合格…食後すぐ勉強に向かえる佐藤ママ宅のリビングのすごい配置
「母子家庭で息子2人を東大に」壁に穴をあけても叱らない肝っ玉シングルマザーの"10年ワンオペ教育"
「4分の1の勉強量で私立・公立中高一貫校にW合格」10月に中学受験塾を辞めた子を合格させた母親の"発想転換"
「2週間で偏差値7ポイント急上昇」本番4カ月前に"スマホ沼"に落ちた中学受験生を救った塾講師の神対応
超お買い得…「偏差値50台なのに」東大・京大含む国公立大に最大6割が受かる中高一貫校ランキング50