結婚直後に夫の両親から借金の申し入れ

【CASE3】「借金」と「介護」で離婚目前のケース

「今でも結婚生活をこのままの状態で続けていっていいのかどうか、不安でしかない」と話すY乃さん(49歳)は、35歳の時、結婚相談所から紹介された同い年の相手と結婚。子供はいないまま、夫と猫とマンション暮らしをしている。

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結婚してすぐ、夫の実家から「商売が傾いた」という理由でY乃さんに対し、相当な額の借金の申し入れがあったという。義両親が自分たちの息子ではなく、息子と結婚したばかりのY乃さんにお願いをしてきたことを疑問に思い、そのことをたずねると「あんたは独身時代が長く、お金をしっかり貯めてそうだから。ウチの息子は若い頃から遊びまくっていたから貯金はほとんどゼロ。『そろそろしっかりした相手を見つけて年貢を納めるか』という理由で、あんたと結婚したんだよ」などと、聞きもしないことまでペラペラと話し出したのだった。

「その時初めて、夫が長年風俗にはまっていたことを知らされた。私との結婚がお金目当てだったこともわかり、大きなショックを受けた」。実際、貯金があったY乃さんは、「結婚したら家族は助け合わなければならないのだろう」という思いから義両親に多額のお金を貸したのだった。義両親とY乃さんの詳しいやりとりを知らない夫からは喜ばれ、親孝行をしてもらったことへの感謝もされた。

同居したら、借金の肩代わりをさせられる

実は、それ以降Y乃さんは10年以上も義両親と会っていないとのこと。夫もそれを不審に思わないのか、「オヤジたちもようやく子離れできた、ってことだろう」と関心を示そうとしない。Y乃さんいわく、「お金を返すあてがないのか、借金そのものをなかったことにしたいのかはわからない。もちろん貸したお金は返してほしいが、それが不可能ならこのまま義両親との縁を切っても構わない」。

ところが最近になって事態が動き出したとのこと。「自分たちだけでは生活が不安な年齢になったので介護をしてほしい」と義両親がY乃さん夫婦と同居をしたいと言ってきたのだった。しかも、話をよく聞くと、義両親はY乃さんのほかにも数件分の借金がある様子だった。「義両親と同居することで、なし崩し的に私たちが借金の返済をしなければならない状況になるのではないか。それなら、離婚してひとりで暮らしていくという選択肢もあるのかもしれない」とY乃さんは迷っている。