説明の中にある「原因と結果」を把握する
「論理(ロジック)」とは、一言でいうならば、「文と文の関係性」です。つまり、論理(ロジック)を理解できるというのは、相手の説明中の文と文の間にどのような関係性があるかを捉えられるということです。
その視点からすると、以下のような質問だと「論理(ロジック)」を把握できない可能性があります。
「意味を教えてもらえませんか?」
「それって、理解できないのですが?」
このような質問では、説明中のどことどこの関係性が知りたいのか、相手には伝わりにくいのです。そのため、「論理(ロジック)」を正確に捉えるためには、「●●と▲▲って、どのような関係なのですか?」このように質問してしまうのが最もシンプルでしょう。もう少し具体的にいうと、ビジネスシーンでよく出てくる関係性として、「具体と抽象」や「原因と結果」があるので、その観点から、
「その●●の意味を、もう少し具体的に教えていただけませんか?」(具体化)
「つまり、まとめるとどうなるのですか?」(抽象化)
「そもそも、原因は何だったのですか?」(原因の特定)
このような質問をしていくことで、「論理(ロジック)」を正確に理解できるようになります。
それでは、最後の視点③「文脈(コンテクスト)」について説明していきましょう。
結論を急ぐ人は的外れな質問をしてしまいがち
「文脈(コンテクスト)」とは、ざっくりいうと、「今現在、相手が伝えている情報以外の前提となる情報や背景知識」です。この文脈(コンテクスト)に則った情報を把握しないままに質問した場合、例えば、
「結局、何をやればいいんですか?」
「それって、相手側に問題があるってことですよね?」
このように、事の経緯を理解しないで結論や結果に飛びついたり、極端な理解を正当化したりした状況を取り違えた筋の悪い質問が生まれてしまいます。このような文脈(コンテクスト)を無視した質問を避けるためには、
「前提となっている条件を教えていただけませんか?」
「この背景から教えていただけませんか?」
「ことの経緯は何だったんですか?」
「どのようなプロセスをたどってその結果になったのですか?」
これらのような質問をして、まずは文脈(コンテクスト)を正確に捉えていくことが重要になってくるのです。
このように、視点①~③を意識しながら自分の不足している情報や知識を相手に質問していくことで、相手に質問の意図が伝わり、適切な回答を引き出すことができます。これが筋の良い質問となるのです。
最後に、筋の良い質問がすぐにできるコツを1つお伝えします。