10月に緊急事態宣言は解除されたが回復は鈍い

そんな状況の中で、秋以降、感染者数の急減から、10月1日に多くの地域に出ていた緊急事態宣言やまん延防止等特別措置が解除され、人流が増え、経済活動が徐々に活発化しています。それでも2019年の頃までは、なかなか戻っていないのではないでしょうか。

10月の消費支出の数字も弱含んでいます。家計の支出はGDPの55%程度を支えています。昨年、2020年7月には「GoToトラベル」が実施され、10月からは東京発着のGoToトラベルも解禁になり、ホテルなどはかなりのにぎわいを見せました。一部の高級ホテルでは、チェックインに2時間かかったという話も聞きました。

今年も10月以降は、私が何度か出張した大阪や京都のホテルは、緊急事態宣言が出ていたころに比べて、格段と言っていいほど、宿泊客は増えていました。しかし、私の感覚からは、GoToキャンペーンをやっていた昨年ほどではなかったという気がします。

私は、自分の感覚値で、長年ある定点観測をしています。出張することが多い大阪や京都では、いつも同じホテルに泊まり、ほぼ同じ時刻に朝食会場に行くのです。昨年の京都では、入りきらないほど客が朝食会場の外に並んでいましたが、今年は、列を作るということはありませんでした。少し空席もあるくらいでした。このところ毎週のように新幹線に乗りますが、以前よりは混んでいるもののコロナ前ほどではないと感じています。

今後、多くの方が恐れているのが感染の再拡大でしょう。「オミクロン株」という言葉も聞くようになりました。

第6波が来る可能性は高い、と私は思っています。なぜかというと、先に述べたように、日本ではワクチン接種が欧米の国に比べて数カ月遅れました。その分、今でも高い抗体値を持っている人が多いことが、感染拡大に歯止めをかけている要因ではないかというのが私の見立てです。この仮説が正しければ、欧米に遅れること数カ月で、再度、デルタ株の感染が広がるのではないでしょうか。つまり、第6波です。

その際に私が懸念しているのは、日本人の几帳面さです。

東京では、最近まで感染が減少しており、1日の感染者数が10人前後という日も長く続きました。東京の人口は約1400万人ですから、十数人というのは、100万人にひとり程度の確率です。それでもほとんどの人はマスクをしたままです。新幹線などでもマスクの着用を促しています。そして多くの方がそれに従っています。律儀で几帳面なのです。

写真=iStock.com/Prostock-Studio
※写真はイメージです

次の感染が来た際には、政府は欧米にならって感染者数ではなく、重症者数や病床使用率などから、緊急事態宣言を出すかどうかの検討をしているようですが、私が懸念しているのは、再び感染者数が増えれば、日本人はまた「自粛」をするのではないかということです。マスコミもそれを煽ると思います。そうした流れのしわ寄せは経済です。先述したように、それでなくとも遅れている経済の回復がさらに遅れる可能性があります。過剰な几帳面さや自粛への律儀な態度は、経済的な自殺行為となってしまう恐れがあるのです。

どうやら来る2022年もコロナの影響を受ける年になる可能性は高いです。政府も国民も、もちろん感染防止に努めなければならないことは言うまでもありませんが、経済への目配せを十分に行ってほしいと思っています。

関連記事
「取りやすいところから徹底的に取る」政府がたばこの次に増税を狙っている"ある嗜好品"
「どんな人なのかが一発でわかる」銀座のママが初対面で必ず確認する"身体の部位"
元海自特殊部隊員が語る「中国が尖閣諸島に手を出せない理由」
同業界にいた女性の叫び「電通の高橋まつりさんは長時間労働に殺されたんじゃない」
「やはり天皇家と秋篠宮家ではまったく違う」眞子さまの駆け落ち婚に学習院OGが抱く違和感