食後にすぐ動くと血糖値の低下が緩やかに

理由その2:血流が停滞し、腰痛や肩こりになる

デスクで食事をしてはいけない理由は他にもあります。自席で身体を留めていると、血流が停滞しやすくなるからです。

言うまでもないことですが、身体を動かしているときのほうが、発想力も豊かになりやすいのです。だから積極的に身体を動かしたいのです。さらに、血流が停滞することで腰痛や肩こりになりやすく、生産性を落とす要因をつくることになります。シリコンバレーの企業には、会議室にランニングマシンを置き、歩きながら会議を行う企業もあるくらいです。

ちょっとした食事でもカフェに行ったりして、息抜きとしてランチタイムをうまく使うようにしましょう。

写真=iStock.com/Farknot_Architect
※写真はイメージです
理由その3:血糖値の低下が緩やかになり、眠気を回避できる

また、食べたあとにすぐ動くことで、血糖値の低下が緩やかになるのも利点です。その動きがないと、血糖値は上がったままで、急降下していく可能性が高くなります。

血糖値は「緩やかに上げ、緩やかに下がるようにする」が鉄則です。血糖値が上がると、テンションが少し高くなります。しかしその反動は必ずやってきます。インスリンというホルモンが、血糖値を下げようとするからです。つまり、もし急激に血糖値を高くしてしまうと、そのあと急激に下がってしまうのです。この急な上昇下降を「血糖値スパイク」と呼びます。

血糖値スパイクになると、頭がボーッとしたり、眠気が押し寄せたりして、コンディションは下がってしまうので注意が必要です。

グーグルの「Gmail」が社食での雑談から生まれた理由

コンディションとは直接関係ありませんが、ランチは心がけ次第で、単なる栄養補給ではなく、ビジネスの武器として使うことが可能です。

DeNAでも、いつもデスクで食事をしていた人に、ランチはなるべく同僚と一緒に行くようにと勧めたところ、新たな人間関係が生まれ、仕事がしやすくなったという話を聞いたこともあります。有名なエピソードとしては、GoogleのGmailは、社食での雑談から生まれたという逸話があります。

ビジネスパーソンのコンディション低下を招き、新しい出会いや発見に遭遇する機会をなくす「デスクランチ」は、絶対に避けるべきでしょう。

どうしてもデスクから離れられず、お腹が空いたなら、ひとまずガムを噛んでその場をいったんしのぐというのも、ひとつの選択です。