「せめて保健師がどんな仕事をしているか知ってほしい」
逼迫した状況でも、その内情を知られない保健師。
コロナ感染初期こそ「彼らの奮闘ぶり」は取り上げられてきたものの、医療従事者の状況を伝えるニュースは医者や看護師に関することがほとんどで、保健師の仕事内容は深く報じられてこなかった。
そんな現状を前出の保健師は、「元々日の目を見ない仕事ですから」と笑うも、その声には寂しさが隠せない。
「コロナ禍では、医療従事者に称賛や激励の声が送られる。一方、生活支援を担っている保健師には、光が当たらないものです。称賛や激励の言葉は望んでいないが、せめて国や国民に保健師がどんな仕事をどのくらいしていて、どんな状況にいるのかを知っておいてほしい」(同保健師)
「何より悲しいのは、『公務員が真面目に働いていない』という趣旨でバッシングを受けること。決して楽して給料がもらえればいいなんて思っていないんです」(小松さん)
何も知らない国民が闇雲に放つ「公務員は少ないほうがいい」の声により、現場が逼迫している現実。
無知ほど罪なものはないと思い知らされる。