B層の親は、企業選択と同様に学歴においても強い上昇志向を持っていることが判明した。この層は1位東京大学、2位早稲田大学、3位慶應義塾大学、4位京都大学・ハーバード大学という有名大学ブランド志向が非常に強い。1位に東京大学を志向することに、まさに大学の偏差値=成功という図式が頭にこびりついて離れていない様子が見てとれる。ハーバード大学を4位に選ぶ理由に「世界の優秀な人材が集まること」などを挙げるなど、わが子に対する期待の高さとプレッシャーが表れている。
一方、C層の親は、1位が名古屋大学という意外な結果になっている。理由としては「国立だから」や「近場だから」というシンプルなものが挙げられており、都市部の金持ちブランド志向が強い慶應義塾大学が上位ランク外に消えていることも特徴的である。
C層および高卒の親からは「学歴だけにこだわっている人はあまり尊敬できなかったり、話題がつまらない」や「学歴の高い人は自慢したがる」といった学歴志向そのものに否定的な見解や高学歴者への拒否感を示す回答があった。これに対してのA層からは「学歴の低い人はどうでもいいことをベラベラしゃべる」や「大学に行っていない人ほど大学のブランド志向が強い」などの嫌悪感を示す声があった。
さらに、わが子を東京大学に入れたい学歴志向の強いB層からは「バカは知的好奇心が欠如しており、刹那的なものを追い求め、また疑うことをせず、本質的部分を見ようとしていない」などの低学歴者への偏見が露骨に示される回答が少なからずあった。
(「 」内コメントは特記がない限り、アンケートの自由回答から引用)
【調査概要】調査協力:マクロミル 全国の40~50代の有職者で、15歳以上の子どもがいる男女1000人対象。調査期間は2010年9月2日~3日。