秋に衆院を解散するという「時間差ダブル論」も
萩生田氏からバトンを引き継ぐように菅義偉官房長官も22日の記者会見で衆院解散の可能性を聞かれ「衆議院の解散は総理の専権事項ですから、総理がやると言えばやるし、やらないと言えばやらない」と発言。否定せずに憶測を楽しむような言い方に、永田町はさらにざわついている。
今、政治家や秘書、そして政治記者たちは時候のあいさつのように衆院解散についての意見交換から会話を始める。
参院選は7月4日公示、21日投票の線で進んできた。しかし今は、衆院を解散する場合は国会を2週間ほど延期して8月4日ごろに同日選を行うとの見方がある。
また参院選は7月21日に単独で行っておいて、秋に衆院を解散するという「時間差ダブル論」も出ている。「時間差ダブル」は、同日で衆参の選挙を行うのを嫌う公明党に配慮したアイデアで、衆院選は新天皇の即位の礼が終わった後の11月ごろとの観測が広がる。
ようやく野党は「反自民」で結集に走り始めたが……
一方、野党は浮き足だっている。
立憲民主党の枝野幸男代表は23日午前、国民民主党の玉木雄一郎代表、無所属の岡田克也元副総理と相次いで会談。参院選に加えて衆院選の小選挙区でも候補者調整を急ぐことを決めた。
会談で枝野氏は「同日選挙に備えて野党の議席獲得を最大化し、安倍政権を倒すために各野党が協力をより強化したい」と協力を呼びかけた。同日選説を利用して、遅々として進まない野党協力を進めようという思いもあるのだろうが、衆院解散が近いとの警戒感がピリピリ伝わってくる。