「食べ上手」は得をする

スタミナ苑の塩味の煮込み。

最近の芸能人は昔と比べて気取ってないと思うね。昔からそうだけど、偉そうな客はダメだよ。飲食店では知ったかぶりしてもダメ。いいことなんて、なにもないよ。

豊島雅信(著)『行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学-うまいだけじゃない、売れ続けるための仕事の流儀-』(ワニブックス)

逆に言うとさ、一般のお客さんより芸能人のほうが総じて腰が低いようにも思う。今の芸能人って普通になってきたんじゃないかな。気取らないのはいいことだと思うよ。

芸能人は昔から変わらず食通が多いね。そういう人は焼き方も上手だ。やはり料理は温かいうちに食べないとさ。肉を焼いた後に冷ましちゃダメだ。

肉は出されたらすぐに食べるのがいい。そりゃそうだ、こっちはベストの状態で出しているんだから。食べるのが下手なやつらにはいいもんは出さない。どうせこいつらに出してもわからないだろって気になる。

食通は食べ上手。いろんな意味で得をしていると思うよ。

豊島雅信(とよしま・まさのぶ)
スタミナ苑
1958年、東京都生まれ。兄の久博さんが母親とはじめた「スタミナ苑」に15歳で加わり、肉修行をスタート。以来、ホルモン一筋45年。1999年アメリカ生まれのグルメガイド『ザガットサーベイ』日本版で、総合1位を獲得。2018年『食べログアワード2018ゴールド』受賞。著書に『行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学 うまいだけじゃない、売れ続けるための仕事の流儀』(ワニブックス)。
関連記事
なぜラーメン二郎は"パクリ店"を許すのか
コンビニの「サラダチキン」を食べるバカ
美味いラーメン屋が「二郎」に負ける理由
セブンが勝てない「最強コンビニ」の秘密
頭がいい子の家は「ピザの食べ方」が違う