年金形式でお金が入ってくる
いつ命を終えるかはコントロールできず、長生きも一種のリスクであることは否定できない。そもそも保険はリスクに備えるためのものであり、その意味ではトンチン年金も選択肢になる。
また年金形式で自動的に口座にお金が入ってくれば使いやすく、貯蓄を取り崩すことに抵抗感を持つ人にも使い勝手がいい。
加入例として、50歳男性が5年保証期間付終身年金に加入する場合についてみてみよう(図参照・日本生命の例)。
保険料を20年払い込み、70歳から年額60万円を受け取る場合、月額保険料は4万7496円。保険料の総額は約1140万円で、19年年金を受け取ればモトがとれる。それより早く亡くなると払い損だが、長生きすればもらえる額が多くなるし、なにより「安心」が得られることは大きいだろう。
なお、女性は男性より長寿な分保険料も高く、先のケースでは月額5万8680円となる。もちろん、長生きしても困らないだけの資産を用意できるなら、払い損になるリスクをとる必要はない。保険料を払うより運用したほうが効率的かもしれない。トンチン年金は、あくまでも「長生きした場合の安心感」を買うものと考えたい。