無添加、無着色、無香料。素材を生かした味わい
キャラメルといえば、手のひらサイズのあの箱やサイコロ状のあの箱に入った、懐かしいおやつ――。そんなイメージを持つ人は多いだろう。
「昔から親しまれているキャラメルを、今の時代に僕がつくったらどうなるか」
代表の前原圭輔さん(32歳)がそんな発想でつくった商品は、上品でモダンだ。
ひと粒ひと粒、うやうやしく白い包装紙にくるまれたキャラメルは、その見た目からして印象がいい。
12種そろったフレーバーの内容も魅力的だ。「バニラ」や「チョコレート」のような定番から、「ラズべリー」や「オレンジピール」など酸味のきいた果物系、スパイシーな「ジンジャー」に、塩をきかせた「ソルト」……。
無添加、無着色、無香料でつくられたキャラメルは、どのフレーバーも素材の味をしっかり感じられる上質な味わいで、じつに香り豊か。甘いだけが取り柄ではない。何より、角のない、なめらかな口溶けが特徴的だ。
「キャラメルは繊細な菓子です。しっかり固めれば形は崩れませんが、口溶けが悪くなる。逆に、口溶けを優先させると、固まりにくく、崩れやすいので常温での保管が難しい。きちんと固めて、なおかつ口溶けなめらかに、という絶妙なバランスのレシピを完成させるまで苦労しました」
前原さんの前職は飴職人。そう聞けば、飴づくりの技術が役立ったろうと思うが、「似ているようで、まったく別ものでした」と苦笑いし、レシピ完成までの道のりを話してくれた。