人気作家の大沢氏は、ミンネに登録して約2年ほど。現在は、ハンドメイド一本で収入を得ている。ただし、自身のハンドメイドブランドが軌道に乗りだすまで、登録から半年ほどかかったという。

「andcompany」の人気シリーズ、メロンの皮のような革小物。最近では夕張市長が名刺ケースを購入したとSNSで語ったことでも注目された(「andcompany」ミンネより https://minne.com/items/5287424

大沢氏は講座内で、「ハンドメイド作家にもいろいろなタイプの方がいますが、自分は『作家』というよりも『メーカー』感覚を持つことが大事だと思っています」と語っていた。

「『ハンドメイド』というと『手作業』というイメージがありますが、人気になるには数をこなす必要もあります。そこで注文が殺到して寝る暇もなくなってしまった時期に、効率化を考えて思い切って数十万の業務用機材を購入しました。今は企画から製造・販促・発送まで行う小さな製造メーカー感覚でものづくりしています」(大沢氏)

商品名を変えてから一気にヒット

同時にもうひとつ重要なのが、「伝える工夫」だという。

「『andcompany』の革小物『「スイカ」が入るメロン』も、もともとは別の商品名でした。この名前にしてから一気に購入者が増え、テレビに取り上げられることも増えました。作っているもののクオリティと、キャッチコピーのクオリティは別物です。作家は前者ばかり重視してしまいますが、後者も重視しないとECサイトでは売れません。販売者がたくさんいる中で抜きん出るには、見せ方や打ち出し方を工夫するしかありません」(大沢氏)

本気で売るための努力や工夫を日々しなければ、ハンドメイドで「稼ぐ」ことは難しくなっている。「副業で簡単なアクセサリーを作って一攫千金」などと夢見られるような、ぬるい世界ではないのだ。誰でも簡単に「作家」になれるからこそ、本気度が試される市場になってきていることは間違いない。

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