ママ友との付き合い方が上手だと「子どもが賢くなる」
さあ、この5つの基本を押さえたうえで、本題の話をしよう。
「子どもが賢くなるママ友との付き合い」
先述したように、基本的には母が誰とどこで付き合おうが、子どもには影響しない。しかし、親が子どものスペースにグイグイと食い込んでくるケースだと影響が起きることがある。
たとえば、こんなやりとりが想定される。
「Aちゃんは○○大学に合格したそうよ」
「B君はインターハイに出るんだって」
「C君は塾のクラスが上がったらしいじゃない?」
「Dちゃんは全落ち(注:志望校全てに不合格の意味)だって。こうなったら悲惨よね」
「E君の家ではゲーム時間が10分で決まっているって」
母は「世間話」をしただけかもしれないが、子どもはそうは受け取らない。なぜなら「結果的にわが子を責めること」になるからだ。賢い母はそれをしないのだ。子育てはその子そのものを見つめるべきで、他の誰かと比較した瞬間にうまくいかなくなるものだ。
賢い母はママ友を「利用」する
賢い母は、ママ友から得た情報を、こんな形で子に伝えている。
「Aちゃんのオバちゃんが『とても気持ちよく挨拶をしてくれる』とあなたを褒めていた」
「B君のママが『Bと仲良くしてくれてありがとう』って言ってたよ」
「Cちゃんのママに『教室に貼ってあった習字が上手でびっくりした』と言われたよ」
すなわち、他人の言動を使って、わが子を褒めるのだ。親子間で直接、褒め合うのは照れ臭いものだ。しかし、これならうまく褒めてあげることができる。
子どもの立場から見れば、自分を知っている身近な人が自分を認めてくれて、さらにそれを母が誇りに思っていると感じられることは好循環を生む。
賢い母は、ママ友付き合いでも子育てでも、悪口を言わず、詮索せず、謙虚だが自分をしっかりと持っている。数多くの母親を目にしてきて、そう実感している。