提出物の“多重債務者”でブラックリスト入り
合格した中高一貫校を辞める子と親の共通点2
▼そもそも校風に合わなかった
私立中高一貫校はどこもそうなのだが、名門と呼ばれれば呼ばれるほど、その学校からは「発酵臭」が漂ってくる。それほど個性に溢れているのだ。
チーズであったり、納豆であったり、いろいろだが、少なくともチーズを選ぶのであれば、我が子から発せられる匂いは乳製品の方が我が子にとっては居心地が良くなるはずだ。
親が陥りがちな間違いに「学校に我が子を合わせようとする」ことがある。
例えば「だらしない我が子をきちんと躾け直してもらいたい」として規律の厳しい学校に入れたり「いい加減な性格だから」と面倒見が素晴らしく良いという学校に入れようとしたりするのだ。
学校は当然ながら頑張ってくれるので、だらしなければ、懸命にその学校が「善」とすることを叩き込むであろうし、いい加減な課題提出には「面倒見良く」指導してくれるであろう。
しかし、子どものパーソナリティと校風との乖離が激しければ激しいほど、子どもは嘘のようにやる気を失っていく。
なぜならば、学校は学校教育方針に沿う生徒を優遇するので「校風に合わない」生徒には本心では冷たいということを子どもは敏感に感じ取っているからだ。
学校選びのポイントは我が子の短所はどうでもいいので「長所をいかに伸ばしてくれそうか」に尽きるのだ。
合格した中高一貫校を辞める子と親の共通点3
▼子どもの基本的生活習慣ができていない
ほとんどの中高一貫校では成績は定期試験の点数と提出物などの平常点で付けられる。この「提出物」がクセモノで、ドロップアウトをする子はこれを苦手とすることが多い。
今現在、小学生のお子さんをお持ちの親御さんは「前日の夜に明くる日の時間割を揃えておく」とか「宿題はきちんとした文字で期限を守って提出する」ということを努力目標として掲げ、欲を言えば、それをやらなかったら「何となく気持ち悪い」という感覚を子ども自身に覚えさせることに気を遣うと良いと思う。
中高一貫校は預かった生徒に対して「大変諦めが悪い」ことが特徴になるので、提出物が出されない、あるいは基準に満たないと再提出を命じてくれる。つまり1週間後には先週の「再提出分」と今週の「提出分」、更に2週間後には先々週の「再々提出分」と先週の「再提出分」今週の「提出分」となり、以下、エンドレス。
アッと言う間に多重債務者としてブラックリスト入りとなり「提出物」の雪だるまで身動き不能、窒息すること間違いない。ここから息を吹き返すことはほぼ不可能ということが本当に怖いところなのだ。
これらは長きに渡る生活習慣がなす技でもあるので、幼児期からの夜は早く寝て、朝はきちんと起きて、着替えて、朝ご飯を食べる、というような「基本的生活習慣」の励行がやはり大切なのである。