がむしゃらに働いているのに小遣いはごくわずか。妻と子どもはそっぽを向き、老親の介護も。こんなに苦しいのに誰もわかってくれない――。ベストセラー『考えない練習』で読者から圧倒的な支持を得た名僧が、あなたの日頃の迷いに対して、考え方の筋道をわかりやすく説く。

現代社会では、実際に労働状況が過酷で、なかなか休むことができないという方もおられるでしょう。しかし「休めない」のは、自分から休みを減らしている場合が少なくないように思われます。

一つには、周囲からそれとはなしに始終働くことを期待されていて、それを裏切れない。一度裏切ると相手との関係が悪くなってしまいそうなので休めない、ということがあります。得意先やクライアントの要望に応えようとして、休日返上で働いたりするケースです。

また、そのケースとも関連しますが、現代人、とくに男性は「仕事での成功や収入で、自分の価値を測る」という面が強くなりすぎて、休めない、ということも考えられます。「自分の業績アップ」=「自己価値のアップ」というわけで、自分の価値を高めたいがために、ほかのことすべてを後回しにしてでも業績を上げたいという気持ちにとらわれるのです。

(構成=岩原和子 撮影=若杉憲司)
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