「あるがままを見よ」というメッセージをこめて作品を書いた司馬さんは、結果的に虚構ばかりが膨らんでいく日本の姿に、忸怩たる思いを抱いていた。
続きを読む地価の高騰が精神を腐食させた
『街道をゆく 因幡・伯耆のみち 檮原街道』(朝日新聞社)
- 著者 司馬 遼太郎
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作家・評論家・麗澤大学教授1946年、群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。95年『近代アジア 精神史の試み』でアジア太平洋賞、98年『日本の近代』で吉田茂賞、2005年『評伝 北一輝』で毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞を受賞。ほか著書多数。<この著者の他の記事> あるべき日本の姿は「モノをつくる人々」