ふたりの主治医制

総合病院が負う役割は、精密検査や特殊な検査、重傷者や重病者の入院や手術、がんなどの専門的な治療、病状が急変した場合の救急医療などです。なお、総合病院の医師は、たいていは主治医と担当医に分かれます。主治医は患者の病気やけがの治療に関して主に責任を負い、特定の患者に対して医療サービスを提供します。担当医は主治医が率いる医療チームの一員として患者の治療を行い、主治医の指示や指導のもとで診療を行います。

これに対してかかりつけ医は、入院や手術後の経過観察、高血圧や糖尿病など生活習慣病の継続的治療、病気の初期治療、日頃の健康管理や生活習慣の指導などを担っています。中には患者さんの日頃の悩みや家族関係まで把握し、家族の要望があれば往診や看取りに応じ、患者さんとその家族を心身ともに支えているかかりつけ医もいます。専門的な治療が必要になった場合は、適切な医療機関で治療できるように紹介状を書いてくれたり、介護保険の要介護認定を申請する際に必要となる「主治医意見書」を書いてくれたりもします[図表1]。

さらに、地域の総合病院の担当医とかかりつけ医が患者の病気の経過や検査結果、治療の内容などについての診療情報を共有し、役割分担しながら協力して患者を支える「ふたり主治医制」を推奨・導入する動きも各医療機関で広がりつつあります。