具体的にロシア中銀によると、消費者ローンの延滞率(90日以上)は2024年6月時点の7.7%をボトムに上昇に転じ、直近2025年3月時点では10.5%まで上昇した(図表2)。これは2018年4月以来の高水準だが、注目すべきはその上昇ピッチであり、ウクライナとの戦争が始まり景気に下振れ圧力がかかった2022年前半よりも速い。
ロシア中銀は通貨安と物価高に対応するため、2023年6月時点で7.5%だった政策金利を、2024年11月までに21%へと引き上げた。その後2025年6月には20%に引き下げられたが、この間の高金利で消費者ローンを借りた国民の返済負担は急増し、それが延滞率の急上昇につながったのだろう。急ピッチで利上げしたのだから、当然だ。
多重債務者と「死の経済」
銀行での借入を断られたロシア国民は、いわゆる「消費者金融」に赴いているようだ。当然ながら、消費者金融で借り入れたほうが銀行で借り入れるよりも金利は高い。消費者金融で借り入れをしている国民の中には、いわゆる多重債務者も増えていると推察される。こうした多重債務者の多くは、いわゆる低所得者層ということになるだろう。
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