日常に潜む男女格差が非常時に噴出する

そのなかでも、発災直後から避難所で被災女性の支援にいち早く取り組んだ複数の市民女性グループがありました。「みやぎ女性復興支援ネットワーク」(みやぎジョネット 2011年6月発足)は、企業や個人から物資を募って被災地の女性に届け、女性のためのサロンを開き当事者の声をすくう活動に尽力しました。

NPO法人イコールネット仙台は、県内の避難所に出向くお見舞い訪問や、せんだい男女共同参画財団と協力して立ち上がった「せんたくネット」で、洗濯代行ボランティアにも取り組みました。単に洗濯物の受け渡しではなく、やり取りを通して女性のニーズを聞き必要な支援につなぐ、支援と受援の仲介役となりました。

能登半島地震でも衝立などのない避難所がみられた(2024年1月12日石川県輪島市)
写真提供=共同通信社
能登半島地震でも衝立などのない避難所がみられた(2024年1月12日石川県輪島市)

女性による女性支援を通して、多くの気づきと実践が生まれました。長年DV問題に取り組むやはたえつこさん(NPO法人ハーティ仙台)は沿岸部に近い避難所で、男性リーダーが連帯を強調して「衝立ついたてはいらない」と主張し、極限まで疲弊した人々は声を上げることもできなかったケースを紹介し、「日常的に男女平等意識が推進されていないと、災害時は閉鎖的家父長制の意識が支配する」といいます。