「ぼくは三年兵、新屋敷上等兵殿の戦友にされた」

また、軍隊の中の独特のヒエラルキーや待遇格差については、たびたび言及されており、『アンパンマンの遺書』の中でも「学校では馬鹿にしていた少佐がここではまるで雲の上の人で、遠くからはるかに顔を配するだけ」だったこと、一番怖いのは上官よりも「古兵」で、特に進級できない古兵が初年兵を眼の敵にしていじめることが横行していたこと、「戦友」と称して隣のベッドの初年兵が上等兵の整理整頓、靴磨き、銃剣の手入まで全部やらされていたことなどが語られている。

そんな中、八木のヒントになっているかと思われるのは、以下の記述だ。