しかし、職場での恋愛はやはりお勧めできません。特に職場不倫では関係が破綻した後に泥沼化すると左遷され、一生を棒に振る可能性が生じます。心理学的に考えれば、男性が性欲を抱く相手は不特定多数です。浮気をする気持ちは抑えられなくても、浮気をする相手は選ぶことができるはずです。

結局、発覚した場合のリスクが大きいにもかかわらず、多くのサラリーマンが社内恋愛にはまりやすい要因は、恋愛が発展するまでの費用対効果が一見すると大きいことにあります。

一例を挙げるとすれば、浮気相手とランチを口実にデートできるため、ディナーと比べて費用・時間の面で融通が利きやすいといったところです。ランチで1人1500円も出せば女性から見てかなりいい男性であることをアピールできます。食事を重ねる回数が増えれば自然と相手を知って情が深まるというものでしょう。

一方、社外恋愛は、泥沼リスクは低いものの、高価なディナー、おしゃれなデートコースなど何かとお金がかかり、サラリーマンのお小遣いでは負担することがなかなか難しく、時間的な制約からも非常に厳しい現実があります。

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「大学の後輩」「幼なじみ」との恋愛が合理的!

ではどうするか。小中学校時代の幼なじみ、高校・大学の同窓会・部活動・サークル・ゼミの同期、後輩などを相手に選択することは、相対的に経済合理性に適っていると思います。というのも、配偶者が自分の過去の学校生活等を知っているケースは少なく、つまり不倫が発覚する可能性が低く、他方、自分は昔から相手をよく知っていることが多く、情報収集に費用がかからないなど多くの利点があるからです。

もちろん私が反対の立場で助言をするならこう言うでしょう。

「(夫の)同窓会に気をつけよ」と。

弁護士、城南中央法律事務所所長 
野澤 隆

1975年、東京都大田区生まれ。都立日比谷高校、早稲田大学政治経済学部政治学科卒。弁護士秘書などを経て2003年司法試験合格。08年城南中央法律事務所を開設。
(構成=飯島豊 撮影=小原孝博)
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