いま「本物の資本主義」が日本社会を揺さぶっている。大きな仕組みには、もう頼ることはできない。自分で考え、自分で決めるための「武器」とは──。

弱点の補強はやめて「強み」に集中投資

「脱コモディティ化社員」となるにはどうすればいいのか。私は自著の中で、今後、プロフェッショナルとして生き残れる日本人のタイプを、4つに分類しました。

京都大学客員准教授 瀧本哲史氏

1つ目が商品に付加価値をつけて、市場に合わせて売ることができるマーケター。次にまったく新しい商品や仕組みをつくり出すことができるイノベーター。3つ目が起業家として事業を起こし部下を束ねるリーダー。最後が投資家として市場に参加するインベスターです。戦略コンサルタントや経営者あるいは投資家として、多くのビジネスリーダーを間近に見てきた私の経験からも、ビジネスで成功している人は、いずれもこの4分類やその組み合わせに当てはまります。