合格家族――在校生を直撃取材! 100%納得の併願校選び
駿台フロンティアJr.お茶の水校の校舎長・馬上(ばしょう)重浩は頬を緩ませて、ある母親のことをこう振り返る。
「たしかに三者面談で『学校説明会に行っても、その学校の本当の姿はよくわかりません。実際に通わせていらっしゃる親御さんから直接話を聞くのが一番です』とお伝えしましたが、まさか、お母さまが学校まで出かけていって、生徒さんにインタビューしてくるなんて、想像もしませんでした。そんなことをしたお母さまは初めてでした」
亜梨沙さん(仮名・以下同)の第1志望は、“女子最難関”といわれる慶應義塾女子高校。いくら優秀であっても、受からない可能性もあり、第2志望校の選択が重要になってくる。だが、彼女も母親・涼子さんも、併願戦略と言われても、最初はピンときていなかった。
「第2志望、第3志望はまだしも、第4志望となってくると、だいたい名前さえ聞いたことがない学校を選ぶことになります。本人も親もそこに進学する気なんてさらさらない」
それでも受ける必要があるのは、いい状態で第1志望を受験するため。あらかじめ“押さえ校”の合格で調子づけておくのだ。とはいっても、第2志望以下の学校でも進学する可能性はある。いい加減に選ぶと、あとで困るのだ。だから、納得したうえで、第2志望校以下の学校を選ぶのが鉄則だ。
涼子さんはさっそく動いた。併願の候補校に出かけ、下校中の生徒に直撃取材を敢行。学校以外に塾に通っているか、将来の進路はどの大学を希望しているかなどを生徒から聞き出し、自分の想像以上に前向きな学習意欲がある学校だと知り、安心したという。
塾が発する情報やネット上の情報、受験生の親の周りには、さまざまな情報が氾濫している。だからこそ、自分で動き、納得して決めていくことが大切なのだ。