着実に強まる風力発電への逆風
欧州委員会は風力発電の普及を重視しているし、業界団体も当然それを求めている。とはいえ、風力発電への逆風は強まっている。例えば、ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)のアリス・ワイデル共同党首は、2月23日に実施される総選挙に向けた公約の一つとして、ドイツ国内にある全ての風力発電を撤去することを掲げた。
ドイツ連邦統計局によると、風力発電は2023年時点でドイツの電源構成の26.8%を占めている。これを撤去するというワイデル共同党首の公約は荒唐無稽である一方で、ドイツ国民の中で風力発電に対する不信感が高まっていることを良く示している。同時にワイデル共同党首は、原発の再稼働や石炭火力の維持、ロシア産ガスの輸入再開を掲げた。
ドイツだけの問題ではないが、ヨーロッパの電気料金は高止まりしており、ユーロスタットによると、EU27カ国の家庭用電力料金(税金含むベース)は最新2024年前半で0.29ユーロ/kwhと、エネルギーショックが起きる前の21年前半(0.21ユーロ)と比べて3割近くも高いままだ(図表1)。当然、各国の有権者は不満を強めている。
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