秋田の城なのに愛知の城をモデルにする

藤岡氏の指摘に該当する「怪しげな城郭建築」のひとつが、横手城(秋田県横手市)の模擬天守ではないだろうか。

横手城の模擬天守、中は郷土資料館
横手城の模擬天守、中は郷土資料館(写真=mk4/CC-BY-SA-3.0/Wikimedia Commons

16世紀半ばに小野寺氏が築いたこの城は、関ヶ原合戦後は最上氏、続いて佐竹氏の所有となり、寛文12年(1672)に佐竹氏の縁戚の戸村義連が入城したのちは、明治まで戸村氏が城主を務めた。その間、江戸時代をとおして石垣がない土の城で、天守も建ったことはなかった。