お金の管理はモチベーション管理
お金が貯まる人と貯まらない人の違いは、家計簿をつけているかどうか、これに尽きる。ノートなどにつけていなくても、お金が貯まる人は頭できちんとお金の収支を把握している。
自分のライフプランを考えてみると、将来どんな理由でいくら必要になるのかという目的地がぼんやりと見えてくる。たとえば30年後に6000万円を手元に置いておきたいとしよう。単純計算で年間200万円ずつ増やさなくてはならないので、投資をするのか、あるいは月々の固定費を見直すのか、ということを考える必要が生じる。
このとき、家計簿はあなたの「現在地」を示す地図になる。自分の収支に関する「お金の現実」と、自分がお金を使うときの無意識の傾向や癖、つまり「お金の習慣」がわかるのだ。
家計簿といっても、1円とか10円単位で計算したり、帳尻を合わせる必要はない。家計簿をつけるうえで何より必要なのは「継続」だ。お金の管理そのものが負担になっているようでは、節約や貯金までの道のりは遠い。
家計簿のつけ方には大きく分けて2種類ある。アナログかデジタルかだ。どちらがよいというのではなく、自分が楽だと思うほうを選ぶとよい。
私が提唱しているのはアナログの「月イチ家計簿」だ。用意するのは箱だけというお手軽さ。まず、「住居費」「食費」「交際費」など費目を書いた箱を用意する。10個もあれば十分だ。あとは帰宅したときに、その日1日のレシートを費目別にポンポンと入れていくだけ。そして月に1回、箱ごとに中身をまとめて計算する。このとき、ムダが潜んでいそうな費目のレシートを点検していく。