「本気で聞きたいこと」でぶつかってみる
リスクをおかしてでも相手に一歩踏み込む。そう言われても、怖いものは怖い。「この人は」と思えばこそ、なかなかその一歩を踏み込む勇気を持てなくても無理はない。
ここで僕からひとつ、付け加えておかなくてはいけないのは、一歩踏み込むといっても故意に相手を怒らせようとするのではなく、「本気で聞きたいこと」をぶつけてみてはどうか、という提案だ。
その点では、『週刊新潮』で元NHK政治部の岩田明子さんとの対談コラムに呼んでいただいたときのことが参考になる。
「どうして自民党政権寄りだったのか」聞いてみた
岩田さんは、NHK時代、本人はそれだけじゃないと怒るかも? だが、ずっと安倍晋三元総理の番記者をしており、フリーになってからは政治評論家、コメンテーターとして活躍している。一方の僕はというと、もともと安倍元総理には批判的だったので、岩田さんとは立場を異にしていた。
とはいえ、何事にもプラス面とマイナス面がある。安倍元総理については、僕もちょっと批判的になりすぎていたという反省があった。それに、岩田さんという人物のスタンスに興味を引かれていた。
そこでまず、岩田さんはどうして自民党政権寄りだったのかを聞いてみたいと考えた。番記者の中でもっとも安倍元総理に食い込み、ベッタリだったという世評の真偽を尋ねること。