両親が一枚岩になること
では、不登校になったら、まずどうしたらいいかというと、お父さんとお母さんがよく話し合って、一枚岩になることです。
不登校・ひきこもりの相談に最初に来るのは、お母さん一人だけのことが多いです。
なぜなら、大事な子どものことなのに、きちんと夫婦で話し合えていないからです。お父さんにとっては、母親と子どもの問題で、自分の問題ととらえていない、という場合もあります。
たいていの家庭は夫婦で考え方がちぐはぐな状態です。それでは治そうとしてもうまくいきません。
たとえば、お母さんとスタッフで方針を話し合って実行しているのに、お父さんが「本当にその先生で大丈夫なのか」「そのやり方でいいのか」なんて言い出すと、すべてが台無しになってしまいます。
ですから、まずは、夫婦で話し合って、どんな方針で不登校を解決するのか、どの機関に相談するのか話し合いましょう。
夫婦の考え方がそろっていることが、不登校を解決する最初の一歩です。私のところに相談に来る場合にも、最初に夫婦そろって来てもらうようにしています。
特にお父さんが本気を出さないと、不登校やひきこもりは治りません。お父さんが仕事を休んでまで相談に来る、そのくらい本気を出さなければ、治らないのです。
「見守る期限」を決める
ステージ①でしたら、自然に学校に戻ることもありますが、ステージ②以上でしたら、なるべく早く専門家に相談することです。親子でコミュニケーションがとれない状況では、第三者の介入が必要になります。
最初のうちは様子を見てもいいですが、期限を決めましょう。
1カ月様子を見て、それを過ぎたらスクールカウンセラーに相談する、3カ月経っても学校に戻らないようなら、民間の専門の機関に相談する、といったように、期限と方針をあらかじめ夫婦で決めることです。
不登校やひきこもりでいる期間が短ければ、元に戻るのも早くなります。1カ月から数カ月なら、割とスムーズに戻すことができます。
逆に、時間が長引けば長引くほど、元に戻すのは難しくなります。年単位になってくると、さらに難しくなります。早めの対処が肝心なのです。