なぜ関西では「みそ汁は左奥」なのか

和食の配膳は、自分から見て左手前にご飯のお茶碗を、右手前におみそ汁の汁椀を置くのが基本的なマナーと言われています。この配膳マナーは「左上右下」の考えにも由来しています。

「左上右下」とは、左側は右側よりも上位に位置するという、日本で伝統的に受け入れられてきた価値観です。

神様へのお供えや年貢として納められるなど、お米は昔から日本において神聖で貴重なものと見なされてきました。したがって、お茶碗を左に置き、汁椀を右に置くのは、お米への敬意の表れだと言えます。

定食
写真=iStock.com/visualspace
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一方、関西にはお茶碗の位置は左手前のままで、汁椀を左奥に置き、右手前に主菜を並べるご家庭が多くあるようです。

このような配膳をする理由は、主菜を手前に置いて見栄えをよくしたい、右手前におみそ汁があるとこぼしやすいから、など諸説あります。

しかし、これでは関西の配膳マナーは、ご飯茶碗を汁椀よりも左側、つまり優位なほうに配置するという「左上右下」の考えに反していることになります。それでは関西の配膳マナーは間違っているのかというと、決してそんなことはありません。

マナーの地域差に遭遇したときには正解不正解で評価するのではなく、自分とは異なる習慣を尊重することが大切です。

たとえば、みそ汁を左奥に置く関西出身の義両親に対して「その配膳、間違っていますから!」と真っ向から反論するのは決して賢いとは言えません。

また、その他の場面でも「その考えは古いです」や「いまの子育てはこうなんです」など反論することも同様です。

義実家のマナーに異論を唱えることが、ひいては義両親の子育てや人生そのものを否定しているととられ、事が大きくなりかねません。