人工芝を嫌って渡米した松井秀喜

東京ドームは、30年の“リミット”を超えた2022年、総額約100億円を投じ、換気能力の向上や、国内最大規模となる横幅126mの大型ビジョンを設置するなどの大改修を行った。しかし、いくら改修しようとも、基本的な設計は変えることはできない。

グラウンドは両翼100m、中堅122mと国際規格こそ満たしているが、左中間、右中間フェンスの膨らみが小さく、ともに110mと12球団のフランチャイズ球場としては最も短い。気圧の関係で内部の空気が乾燥するため打球も飛びやすく、今では「本塁打の出やすい球場」へと様変わりしてしまった。

また、天井がプレーの妨げになることもある。デーゲーム時に野手が飛球を見失ったり、高く上がった打球が直撃したりすることも少なくない。かつて巨人で活躍した松井秀喜は、全面人工芝を嫌い、体への負担が少ない天然芝が多いメジャー移籍を選択。38歳まで現役を続けた。米国ではドーム球場から、屋根なし天然芝球場への回帰がトレンドになっている。近年は日本でも米国にならい、本拠地の「ボールパーク化」への機運が高まっている。