そのアイデアは自社で活かせるか
アイデアの出し方について、ここではこのフォーマットにおけるアイデアの書き方について説明します。
まず、思いついたこと、気づいたことを何でもよいので書き出します。その次に右のゾーンに「自社で活かせることは何なのか?」を書きます(図表4右側)。
どんなに面白いアイデアであっても、普段自分がやっている仕事や会社の事業に活かせなければ意味はありません。思いついたアイデアをどうしたら実際の成果に転換できるか? 最も難しいですが、同時に、最も楽しい作業でもあります。
ですから、いかに「今日のタスク」を早く終わらせてアイデアを出す時間を取るかが、仕事をしていくにあたって非常に大事です。
アイデアを出す時間を何分取るのか、いつ取るのかは、人によって変わってきますが、必ずアイデアを出す時間を取るようにしてください。
仕事の中でアイデアを考える時間を確保するためには、まずタスクを効率的にこなすことが必要
自分の仕事や会社の事業に活かせるアイデアを出すことで、仕事の付加価値を高めることができる
頼まれ仕事はいつやるべきか
⑤追加されたタスク
「今日のタスクを早く終わらせてアイデアを出す時間を取りましょう」と言うと、「毎日いろいろな人からいろいろなことを割り振られるからムリ……」と思われる方もいるでしょう。
もちろん、1日仕事をしていると、周りの人たちからいろいろなことを頼まれます。ただし、言われるがままにすべての仕事を引き受けていてはいけません。
まず頼まれた仕事を「今日のアイデア」の下に「追加されたタスク」というコーナーを設けて、書き出します。そして、各タスクの右側に「誰かに任せるのか?」、自分でやるとしたら「いつやるか?」のマークをつけていきます。
何でもかんでも引き受けない
たとえば、図表6には「コピー用紙を買う」とありますが、これは私自身は絶対にやらない仕事です。なぜなら、自分の人件費を考えるとムダだからです。
書き終えたら、これらの仕事を上の「今日のタスク」と照らし合わせます。もちろん、状況によっては自分が行なうこともありますが、意識としてはNoです。
頼まれた仕事を何でもかんでも発生ベースでやってしまうと、最初に決めた「今日のタスク」(やるべきこと)に影響が出ます。もちろん、頼まれ仕事であっても「今日のタスク」に追加しなければいけないケースはあります。
たとえば、上司から午後の打ち合わせで必要なプレゼン資料の作成を、急遽依頼されたとしましょう。これは緊急度が高い仕事なので「今日のタスク」に追加する必要があります。
しかし、こうした仕事以外は、何でもかんでも引き受けないようにします。
まずは自分でやると決めた「今日のタスク」を優先してください。そのうえで、アイデアを考える。
とはいえ、頼まれ仕事は「試され仕事」でもあるので、誰かに任せることができなければ、この仕事も効率的にこなすようにします。
頼まれ仕事の下のスペースはメモの欄です。
紙全体は、たったこれだけの仕事の割り振りではありますが、これをやるかやらないかで、仕事の成果に雲泥の差が出ます。この紙に書かれたことを頭の中だけで把握・整理できる人はいないと思います。
頼まれた仕事をすべて引き受けず、「今日のタスク」を優先することが重要追加されたタスクは、「今日のアイデア」の下に整理し、必要に応じて「今日のタスク」に追加するか検討する
仕事の効率化には、頼まれた仕事を適切に管理することが不可欠