成果への最短距離は真似をすること

仕事が思うように進めば、もちろんうれしい。やる気もあふれてくる。それが相手に伝わり、契約につながる、そしたら、さらにうれしくなる。モチベーションも高くなる。結果、厳しい営業も続けられる。

継続力がある人にはあり、継続力がない人にはないものは成果である。

「いきなり成果と言われても経験値が足りないから無理だ」そう思う人もいるかもしれない。ただ心配しなくていい。ビジネスには成果への最短距離というものがあるからだ。

いま自分ができないのなら、できる人の力を借りればいい。

つまり、誰かの真似をするということだ。

僕もテレアポで成果を出すために「こんなことやったらいいんじゃないかな」、「あんなこと試したらいいんじゃないかな」と色々考えて試してみた。でもやっぱりビジネスの世界って、経験がないなかでいくら想像したところで、その通りにはならない。

だったら、自分の業務領域のなかで一番成果を出している先輩の真似をするというのが、一番手っ取り早く成果につながる。

デスクで仕事の話をするビジネスマン
写真=iStock.com/chachamal
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営業であるなら、先輩の営業トークを完コピしてみる。デザイナーであるなら先輩のデザインを真似してみる。なかなか成果が出ない僕の営業成績が、少しずつ上向き始めたきっかけも、この「真似をする」ことからだった。

先輩の営業に同行して、営業トークを録音し、毎朝毎晩の通勤時間のなか、ひたすら聞き続ける。トーク内容はもちろん、間の取り方、強弱の付け方から言葉の言い回しまで丸々全部を空で言えるよう、身体のなかに染み込ませた。それをアウトプットする場として、毎日先輩に15分間の営業ロープレをした。そうすることで行動力の経験値を高めてきたわけだ。

真似をし続けると自然と成果に必要な要素が身体に染み込んでいく。その土台を基にしながら、自分なりのやり方を加えていくことが、成果に向けた最短距離となる。

その結果、売上はみるみる上がった。1年目は最下位だった営業成績から、2年目には大阪支社長を任されるまでになった。

まさに「正のスパイラル」だ。

先輩は僕の売上が上がっていくのを喜んでくれる。会社は頑張ってるなと評価してくれる。そんな成果から生まれる自信こそ、負のスパイラルから抜け出すきっかけとなった。仕事が面白くて継続できる自分に変化できたんだな、と振り返って思う。