マリーナベイ・サンズに行ってみたい
丸山大介(まるやま・だいすけ)さんは、日本大学東北高等学校2年生。将来の志望は、大きく2つ考えている。
「建築関係の仕事か、観光関係の仕事、どちらかがしたいなと思って」
建築のほうから聞かせてください。きっかけは?
「美術館とかの建物ってすごいつくりになっていて、そういう建物から、街の印象とか変わるじゃないですか。そういうのって、どうやってつくってるんだろうなと思って。自分でもそういうのをつくってみたいなと。中学3年生くらいのとき、街並みとかが映されるテレビ番組を観たんですけど、すごいきれいで、それがきっかけです。設計がやりたいです」
「TOMODACHIサマー2012 ソフトバンク・リーダーシップ・プログラム」のプログラムの中核は、ほぼ毎日、朝から昼までを使って行われた「Y-Plan」だ。そこでは、4つのテーマ(ビジネス、エネルギー・環境、住宅、公共スペース)ごとにグループに分かれ、街をより良くするための調査や討論会を行っている。丸山さんはこの中から「住宅」を選んだ。
「高1のときに、文系にするか理系にするか迷って、建築のほうを取って理系にしたんですけど、もともと自分も旅行が好きで、『TOMODACHI~』に参加したとき、もっといろんな人——高校生にも、こういう特別な経験をしてもらいたいなと思って、できれば自分で『TOMODACHI~』みたいなプログラムをつくるような仕事もしてみたいと思いました」
丸山さんが考えている観光の仕事を、もう少し具体的に知りたいと思い、取材後にメールを送った。大手旅行代理店勤務のツアー・コンダクター、地方自治体での観光コンベンション業務……と、10個ほど用意した選択肢の中から丸山さんが選んできたものは、「JTBやHISのような観光旅行を企画して販売する会社に入って、お客さんと現地に行くツアー・コンダクターになりたい」と「海外に住んで、日本からのお客さんを迎えて現地を案内する観光の仕事がしたい」。理由は「旅行が好きって言うのが第一ですかね。海外に住むのも憧れですし」。丸山さん、今まで行ったところ+これから行ってみたいところベスト3を挙げてみてください。
「1位はサンフランシスコ。やっぱり、初めて行った海外の土地ってことで、プラスの感情しか持てませんでした。いろんな人がいて面白かった。2位は福岡県の能古島(のこのしま)。修学旅行のクラス別研修で行ったんですけど、素晴らしい海の景色を見ながらやるバーベキューは最高でした。3位はシンガポールのマリーナベイ・サンズです。ここは行きたいというより泊まってみたいですかね。屋上からの眺めを味わいたい(笑)」
ビルの上にサーフボードを乗せたようなマリーナベイ・サンズは、ソフトバンクのコマーシャルでSMAPがロケをした場所。なるほど「建築」と「観光」が丸山さんの中で溶け合っていることがわかる。そして、サンフランシスコが1位になった理由の中に「いろんな人がいて面白かった」とあることも忘れてはならないだろう。さて、現時点では「建築のほうを取って理系」を選択している丸山さん、建築の仕事に就くためには、何が要りますか?
(明日に続く)