インフルエンサーの意見に絶対引きずられてはいけない

③業界分析を学ぶ

個別株への投資をするには、業界を学びましょう。市場が成長する、つまり需要が増加していく業界を見つけることが大切です。需要が伸びるから、企業は供給量を増やすことができて、業績を伸ばすことができて、株価が上昇します。需要が減ると、その逆になります。

④銘柄分析を学ぶ

個別株への投資をするには避けては通れないのが銘柄分析です。10年以上保有できる銘柄を探しましょう。そのためには、ファンダメンタルズ分析、ビジネス分析などが欠かせません。参入障壁が高いことが理想です。売上高も営業利益も増えていることは必須です。営業利益率が20%あれば優良企業でしょう(日本企業なら10%あれば合格です)。

インフルエンサーが紹介しているから、投資雑誌に書いてあったから、という人任せな理由で投資してはいけません。実力がまったく上がりません。それらをきっかけに知った銘柄を自分なりに分析してみましょう。

「がちゃがちゃ何かをしようとしたら成績が落ちる」

株価は、短期では経済指標や為替相場、金利などに反応して需給で決まります。一方で、長期では、企業価値で決まります。企業価値とは、一言で表せば「企業がどれだけ稼ぐ力があるか、利益の大きさやその成長度合い」のことです。

桶井道『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)
桶井道『お得な使い方を全然わかっていない投資初心者ですが、NISAって結局どうすればいいのか教えてください!』(すばる舎)

繰り返しますが、短期売買の土俵に上がりプロを相手に戦うのは勝ち目がありません。よって、私たち個人投資家が経済指標を勉強しても、自分の投資成績への恩恵はあまり期待できません。報道やSNSで「雇用統計が……」「CPIが……」と見ると、どうしても気になり、勉強して詳しくなれば投資成績が上がりそうな気がしますが、実際のところはそこにリソースを使うのはもったいないです。

個別株に投資するなら、業界分析や銘柄分析を学び、企業価値を評価した投資に徹しましょう。投資信託への積立投資であれば、学ぶことはあまりありません。むしろ、がちゃがちゃ何かをしようとしたら成績が落ちる懸念すらあります。「ほったらかし投資」とはよく聞くと思いますが、その通りだと思います。必要な分野に絞って正しく学びましょう。

【関連記事】
新NISAの"敗者"は投資開始の前にバレている…元会社員で資産1.8億の50代個人投資家が断言する納得の理由
新NISAで投資を始めた初心者は要注意…いずれ来る「5年に一度の大暴落」で絶対やってはいけない3つの行動
「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ
どう考えても投資は始めるべきタイミングではない…荻原博子が「新NISAはおやめなさい」という根拠
新NISAで「オルカン」「S&P500」だけを買うのはおすすめできない…リスク回避で組み込むべき投資先