止まるときは両方同時を推奨

▼足下のボードが、堅牢かつ重く

まず足下のボード部分、つまり足を乗せる部分が広く、頑丈になって「ふにゃふにゃ」や「ガクガク」がなくなった。ガッチリしていて重い。

その分「重心がかなり下がったかな」と思う。だから躯体に安心感がある。なんというか「踏ん張り感」が出たというべきか。

▼ブレーキバランスに進化

個人的にはこれが一番の進歩だろうと思う。LUUPは右手側が前輪のブレーキ、左手側が後輪のブレーキなのだが、後ブレーキが強力になり、なおかつ前ブレーキだけだと利きにくくなったという印象だ。両手ブレーキだとわりとスピーディに止まれるのに、片手だとちょっと空走距離が生じる。でもちょっと違う。もっとうまくマネジメントされている感じだ。

私は意地悪に「つんのめってやろう、どうだこれで、ぎゅーっ(片方のブレーキだけ握る)」って何度もやってみたのだけど、たとえ前ブレーキだけでも(少なくとも平地では)つんのめらない。で、両手でかけるとピタリと止まる。

じつはこの「前ブレーキだけだと危険なので、止まるときは強制的に両ブレーキ同時で」というのは、国交省と警察庁の指導により、新たに作ったセッティングなんだそうだ。

LUUPに乗る筆者
筆者提供
LUUPに乗る筆者

段差に強く、より安全な乗り物になった

▼前輪に堅めのサスがついた

よく見ると前輪部分にマウンテンバイクのようなサスペンションがついている。この前輪サスは「この手があったか」の代表格で、堅めのセッティングで「つんのめり力(?)」を吸収してくれるようになった

LUUPのサスペンション
筆者撮影
LUUPのサスペンション

これが急ブレーキの際にも利くし、理論上は軽い段差なら吸収する。ホイールが10インチになったことも合わせ、以前よりは段差に強くなったといえよう。

▼時速3キロ以上にしないと電動モーターが動かなくなった

これまたナイスアイデアで、要するに、乗り始めのスピードゼロの際、不意にアクセルがかかり「オオッと!」ということがなくなったわけだ。

最初にトントンと片足で助走をして(助走とはいっても歩く速度以下だ)両足を乗せてアクセルを入れる。するとジワーッと駆動力がかかるというわけ。

なるほど、こうしたアイデアを随所に活かしつつ、最高時速が20km/hまでしか出なくなった(歩道モードは6km/h)。ひとことで言うと、以前と比較するとかなり安全になっているわけだ。私はちょっと認識を新たにした。