米国株は過大に評価されている

ある程度上下動が大きく、かつ、中長期的には右肩上がりに上がっていくようなものに投資するのが、積立投資の場合は有効です。

そのようなパターンを描きそうなものにはどのようなものがあるでしょうか。

例えば、新NISAを利用して「オルカン」や「S&P500」に投資している人が多いと思いますが、米国市場はバブルともいわれています。確かに今の米国は実力よりも過大に評価されている可能性があり、修正されるとオルカンやS&P500は下がる可能性があります。

「米国が三流国になる」は考えにくい

ただ「米国が没落して三流国になるか」と言えば、それは考えにくいでしょう。

たとえば、宇宙ビジネスがこれから大きな市場になる可能性がありますが、そのときに強いのは、やはり米国だと思います。AIも同じです。イノベーションを起こす力は、圧倒的に米国が強いのです。

その意味では、ナスダック市場に上場されている企業は、成長の可能性が高いものが多く含まれている可能性があります。

ナスダック市場に上場する時価総額上位100社(金融は除く)で構成する「ナスダック100」に組み入れられている企業の上位は、現在、アップル、マイクロソフト、メタ(フェイスブック)、アルファベット(グーグル)など、S&P500の顔ぶれとあまり変わりません。

しかし、全体を見渡すと大きな差があります。特に、構成銘柄企業の研究開発投資金額はS&P500の約2倍あり、また革新的特許の保有数でも圧倒的に多く、次世代を担う企業が数多く入ってくるのが特徴です。

「米国が三流国になる」は考えにくい
写真=iStock.com/lucky-photographer
「米国が三流国になる」は考えにくい(※写真はイメージです)