マニーは、2013年8月期から10年以上にわたり連続増配をおこなっています。事業の安定性を考えると減配されにくい銘柄であり、その意味では配当利回りを参考に投資判断をおこなうことも選択肢の一つとなりえます。
マニーの配当利回りは、概ね1%弱から2%強で推移していることから、配当利回りが2%を超えた水準であれば、投資機会と捉えることもできそうです。
製造業としては驚異的な利益率を出している
【事例2】世界トップクラスの医療機器メーカー・ナカニシ
ナカニシは、栃木県に本社を置く歯科医療用製品で世界首位級のグローバル医療機器メーカーです。世界140カ国以上の国々で販売実績があり、海外売上高比率は80%を超えており、グローバルに事業をおこなっています。
地域別売上高比率は、欧州、北米、国内、アジア、中近東・南米・オセアニアなどにバランス良く分散され、特定の地域に依存しない体制を構築しています。
そのビジネスは、歯科医療用製品、外科医療用製品、一般産業用製品の3つの領域で展開。デンタル事業では治療用ハンドピース、技工用マイクロモーター&ハンドピース、外科用ハンドピース及び滅菌器等を、サージカル事業では脳神経外科をはじめとする外科領域で必須の骨切削機器等を、機工事業では手作業用グラインダー及び機械装着用スピンドル等を製造・販売しています。
ナカニシの有価証券報告書から経営指標等の数値を確認していきましょう(図表7)。
売上高はコロナ禍の影響を受けて一時的に減少したものの、長期的には増加傾向にあります。
経常利益も売上高の伸びに応じて伸長しており、業績は堅調と言えます。利益率は製造業としては驚異的な水準で、コロナ禍の最も業績が悪化した際にも25%以上を確保しています。
長期ビジョンと、それを可能にする技術がある
1株利益も長い目でみれば増加傾向です。自己資本比率は80%以上を維持しており財務基盤は堅牢です。
自己資本利益率はコロナ禍の時期を除けば10%以上となっており、高い資本効率を維持していることが読み取れます。営業キャッシュ・フローはプラスで推移し、手元キャッシュも潤沢です。
事業基盤は盤石で、事業継続に不安はないでしょう。
ナカニシの長期ビジョンである「VISION2030」では、「ダントツの『最優良グローバル医療機器メーカー』になること」を目標に掲げていて、以下のように定義されています。
「デンタル・サージカルのグローバル市場において 世の中にない革新的な製品を次々と生み出し 全世界の人々の健康寿命の延伸に大きく貢献できるONLY ONEのメーカーになること」